小さな工務店の
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3万円以下の小さな工事こそ、次の大きな仕事の入口になる理由

3万円以下の小さな工事こそ、次の大きな仕事の入口になる理由

「これだけ?」の依頼、断っていませんか

網戸の張り替え、蛇口のパッキン交換、コンセントカバーの破損……。金額にすると数千円から3万円くらいの、いわゆる「小さな工事」です。

一人親方や少人数の工務店だと、こういう依頼を「移動時間や手間を考えたら赤字」「大きい現場が忙しいから」と断ってしまうことがあります。気持ちはよくわかります。ですが、この小さな工事こそ、次の大きな仕事につながる入口になります。

なぜ少額工事が「入口」になるのか

考えてみてください。お客さんが網戸の張り替えを頼むとき、その人は「この工務店に困りごとを相談していいんだ」と初めて感じています。ここで気持ちよく対応してもらえたら、次に「キッチンをリフォームしたい」「屋根が心配」となったとき、真っ先に思い出すのは誰でしょうか。

小さな工事は、金額としては儲かりません。それでも、お客さんの家に上がり、暮らしぶりを見て、顔を覚えてもらう機会そのものに価値があります。これは広告費だと考えると、腹落ちしやすいと思います。チラシを1枚配るのにも印刷代や手間がかかりますよね。小さな工事も同じで、「信頼を積むための投資」と捉えるわけです。

損して得取れ、の具体的なやり方

とはいえ、赤字を垂れ流していいわけではありません。損して得取れには、いくつかの線引きが必要です。

1. 「ついで」でできる範囲にする

大きな現場の行き帰りや、近くで別の作業をしているタイミングに合わせて対応すると、移動の負担を減らせます。近所への挨拶回りのついでに「ちょっと見てほしい」と頼まれるケースも同じです。無理に単独で駆けつけるのではなく、動線の中に組み込む工夫をしてみましょう。

2. その場で終わる仕事に絞る

見積もりや発注が何日もかかるような案件ではなく、その場で材料を持っていて完結できる内容かどうかを目安にすると、対応しやすくなります。

3. 「安いから受ける」ではなく「関係づくりのため受ける」と自分に言い聞かせる

これは社長自身の心構えの話です。金額だけを見ると割に合わない仕事でも、「この家とのお付き合いが始まる最初の一歩」と考えると、対応の質が変わってきます。作業中の会話や、帰り際のひと声も、次につながる大事な時間です。

対応したあとが本当のスタート

小さな工事を引き受けて終わり、ではもったいないです。作業が終わったら、「何かあればいつでも言ってくださいね」と伝える、名刺やチラシを一枚渡す、といった一言があるかないかで、思い出してもらえる確率は変わります。

さらに、この対応をきっかけに「実はキッチンの水回りも気になっていて」といった相談が出てくることも珍しくありません。小さな工事の現場は、家の中のいろいろな箇所が目に入る貴重な機会でもあります。無理に営業をかける必要はありません。気づいたことがあれば、「ここも点検の際に見ておきますね」と自然に伝える程度で十分です。

見極めも忘れずに

もちろん、すべての少額依頼を無条件で受けるという意味ではありません。あまりに遠方だったり、明らかに採算が合わない頻度で同じお客さんから続いたりする場合は、丁寧にお断りする判断も必要です。あくまで「自分の商圏の中で、関係を育てる余地がある依頼」を選んで受ける、というのが基本の考え方です。

まとめ

  • 3万円以下の小さな工事は、金額でなく「信頼を積む機会」として捉える
  • 大きな現場のついでや、その場で完結できる内容に絞って無理なく対応する
  • 作業後のひと声や名刺渡しが、次の相談につながるきっかけになる
  • すべてを受けるのではなく、自分の商圏内で関係を育てられる依頼かどうかを見極める

次に小さな依頼が来たら、断る前に「これは次の仕事の入口かもしれない」と一度立ち止まってみてください。

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