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記事の説明文

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「払うのが先、もらうのが後」がお金を苦しくする

工事を受けると、まず職人さんや材料屋さんへの支払いが発生します。職人さんへの支払いは、こちらの都合で待ってもらいにくいものです。生活がかかっていますから、当然のことです。

一方で、お客様からの入金は、工事が終わってから、それも請求書を出してさらに数週間後、ということも珍しくありません。

つまり「払うのが先、もらうのが後」という順番になりやすいのです。この順番のズレこそが、黒字なのに手元のお金が足りなくなる、よくある原因のひとつです。

まずは「いつ払い、いつもらうか」を紙に書く

難しく考える必要はありません。今抱えている工事について、次の4つを書き出してみましょう。

  • 職人さんへ、いつ・いくら払うか
  • 材料屋さんへ、いつ・いくら払うか
  • お客様から、いつ・いくら入金があるか
  • その差額が、いちばん大きくなるのはいつか

これを1件の工事につき1行でいいので、ノートやスプレッドシートに並べてみてください。「今月は払うお金の方が多い」という月が見えてきたら、それが要注意のサインです。見えているだけで、社長の頭の中の不安はかなり軽くなります。

着手金・中間金で、ズレを埋める段取りにする

払うのが先、もらうのが後、という順番そのものを変えることはできなくても、入金のタイミングを工事の途中に前倒しすることはできます。

  • 契約時に「着手金」をいただく
  • 工事の途中、材料が入るタイミングなどで「中間金」をいただく
  • 引き渡し時に残りの金額をいただく

このように分けておくと、職人さんへの支払いが先に来ても、手元のお金が空っぽになる期間を短くできます。

大事なのは、これを工事の終盤になって思いつくのではなく、見積もりの段階でお客様に伝えておくことです。「材料の手配や職人の手配にあたって、着手金として◯割をお願いしています」と、契約の前に一言添えるだけで、お客様も心の準備ができますし、社長も交渉しやすくなります。

大きな工事ほど、先にズレを見ておく

金額が大きい工事ほど、支払いと入金のズレも大きくなります。外壁や屋根、大規模なリフォームなど、材料費や職人さんへの支払いがまとまって発生する工事は、契約書を交わす前に「いつ、いくら出ていって、いつ、いくら入ってくるか」を必ず一度計算しておきましょう。

もしこの計算をしてみて、途中でお金が足りなくなりそうだとわかったら、着手金や中間金の割合を増やす、支払いのタイミングを職人さんに相談する、といった手を打つ余地がまだあります。工事が始まってから慌てるより、ずっと楽です。

一人で抱えず、早めに相談を

資金繰りのズレは、工事の件数が増えるほど複雑になっていきます。「今月は大丈夫でも来月が心配」というような見通しの部分は、税理士に相談してみるのもひとつの方法です。数字の整理や見通しの立て方について、社長一人で悩むより早く道筋が見えることがあります。融資や資金繰りの制度は変わることがあるので、最新の内容は税理士や窓口で確認してください。

まとめ

  • 職人さんへの支払いは待ってもらいにくく、お客様からの入金は後回しになりがち。このズレが資金繰りを苦しくする
  • 今抱えている工事について「いつ払い、いつもらうか」を1件ずつ書き出してみる
  • 着手金・中間金を見積もり段階から伝えておき、入金のタイミングを前倒しする
  • 金額が大きい工事ほど、契約前にズレを計算しておく

まずは今週、今動いている工事を1件選んで、支払いと入金の日付を書き出すことから始めてみてください。